Cro.netの住人、徒然なる日々
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久々のバイトで気付いたことは、書籍の種類や品の配置よりもいつもは元気な後輩がどうも今日は元気が無い事だった。そんなことに気付いても何時もの私なら疲れや眠気に押し潰された顔をして、ただ仕事に没頭する形を見せて時間やり過ごすのだが、この頃暇を持て余すほどにやることが無くその分元気だったことと久々のバイトでテンションが上がっていたこともあり、直ぐにその理由を聞くことが出来た。彼曰く情報処理試験の模擬が上手くいかなかったこと、如いてはそれに落ちることにより大学生活での努力、つまりは就職活動でのプロフィールが無くなってしまうことを懸念していて、それが原因で元気が無いらしかった。今考えている就職先は『バンダイ』とのことで、今のところ学校での説明会や、他会場での説明会も顔を出しているらしく、書類審査さえ通れればどうにか出来る自信はあるそうだ。そういば、去年の今頃くらいから就職を考え始めてた時期だったような気がする。早くも一年経った。あの頃、私も彼と同じように、大きな会社、私の場合は出版社に勤めようとうっすらと考え始めていた時期だった。自信はかなりあった。講談社の数少ない説明会に受かり、行ったときにはかなりその夢を現実として描いていた。それでも結局数社受けて、書類で落ちたことで私は出版社への就職を諦めた。就職科の先生に門の狭さを聞いた帰り道、突然トカトントンの音が聞こえた。その瞬間、編集者という仕事が馬鹿馬鹿しく見えた。その後、就職をしながら私は何度もトカトントンという音を聞いた。その度に私は自分の夢や希望から上手く隔離されていった。遣り甲斐、時間、給料、場所……。トカトントン、彼はこの後、何度この音を聞くんだろう。
本は、時代と人によってその意味を変える。
最近のボクはどうも原文通りの意味でトカトントンを聞きすぎているようだ。
トカトントン――太宰治
本は、時代と人によってその意味を変える。
最近のボクはどうも原文通りの意味でトカトントンを聞きすぎているようだ。
トカトントン――太宰治
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